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海外でプロ選手になるには… パート7

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海外でプロ選手になるには… パート7


アメリカでは本当に何が起こるか分かりません。コミッショナーが厳格であるため、指定病院でのMRI検査やドーピング検査などしっかりとされている反面、こういったこともあるようです。。。



そして試合当日。関係者入り口での持ち物チェックにて、(いろいろと厳しいため)ただのスポーツドリンクでさえも没収される。

机の上に置いてある特定銘柄の水とフルーツしか食してはいけない。
控え室では、「今回はホントに参りましたよ。。。」と、大和ジムの方々と会話をしながら「お互いアメリカ人たちに大和魂を見せ付けてやりましょう!」とういことで、気持ちを昂らせていく。

今回、我々を含めて3試合が組まれていたプロマッチのうち、1組が消滅したため、奇しくもプロマッチ2試合が日本人選手の試合となった。

それでも前半のセミプロとアマチュアマッチを合わせると全20試合ほど。

とにかく待ち時間が長い。(水とバナナだけで半日を過ごす羽目に)
私のiPhoneには、友人たちからのメッセージが次から次へと入ってくるが、試合に集中するため未読で瞑想状態
試合1時間前にアップを開始してから息上げ。最後にランディ(トレーナー)と作戦を再確認をして、いざ出陣。



私の入場曲は、日本では“侍ジャイアンツ“か“アパッチ野球軍“のテーマにしていた。
しかしアメリカではもちろんのことウケないので、シンプルに気持ちが昂ぶる曲である“仁義なき戦い“又は“鬼平犯科帳“で入場をしていた。
ただ直ぐにワイクルー(ムエタイの神や両親等に捧げるムエタイダンス)用タイの民族楽曲に変わるので、いつも妙な感じに。。。そしてリングインしてからは、しっかりとワイクルーを踊る。(この点は日本よりもちゃんとムエタイだ)さあ!来いと、いざ相手と対面すると、明らかに身体が大きい。(昨日の計量時よりも更にデカくなっていて、かなりのマッチョマン)

そして開始のゴングが鳴り、作戦通り素早く動きながらも前蹴りとローキック主体の戦いを仕掛ける。

1Rはお互い探りつつも、ややこちらのペースで凌ぐ。

2R、動き回る私に苛立ったか、相手が猛攻を仕掛けてきた。そして遂に捕まり、首相撲の展開に。首相撲は決して苦手でない私だが、相手のパワーが今まで味わったこと無いくらい強く、なかなか逃れられなかった。

3R、組まれると分が悪いので、私は距離を取っていたが、接近戦に勝機を見出した相手は、構わず突進して組んで首相撲から膝を連打する展開。

4R、尋常じゃないパワーに削られまくり、殴られまくって、ダウン寸前でただ耐え忍ぶ私。

その時、セコンドのランディがタオル投入。。。「これ以上やる必要はない…」と、小さなランディが大きくハグをしてきた。

そして、朦朧とする意識の中、自分の“負け“を確信した。



STFチーフトレーナー/飯島浩二

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